寿湯の入浴記

所在地・交通 右京区山ノ内御堂殿町3 京福電車嵐山本線山ノ内駅から徒歩5分
休日 月曜日
営業時間 15:00-0:00

印象・規模 煙突眺める露天が最高、ビル銭湯。番台式、右が男湯、カラン17席(うち3席がハンドシャワー)。
湯船・お湯 男女壁の対面に浴槽群、手前からサウナ、シャワーコーナー、水風呂、電気風呂、ジェット泡の浅風呂、深風呂、薬用風呂。
サウナ 脱衣場側に出張る、7名程度、演歌。
水風呂 打たせ水付き、ライオン。
ジェット風呂 2基、下から泡も。
薬用泡風呂 深風呂タイプ。
電気風呂 ジーン型、左右がタイトで浸かると息止まる。
露天風呂 4名程度の中庭外気風呂、打たせ湯付き、煙突を眺める。

感想 2004年7月の22時


御池通に面している寿湯、東には京都の代表的メーカー・島津製作所本社工場の広大な敷地が広がる。このあたり大きな工場が多くて、夜はひっそりしてしまうのだが、その中で寿湯の浴槽設備が書かれた看板は目立つ存在、玄関スペースの上に突き出た照明入り屋根も自己主張、御池通を挟んだコンビニにも負けてない。


玄関、番台を通り、脱衣場へと。おお、京都には珍しい変則的なロッカー配置。壁と直角に向かい合って2列にオシドリロッカーが置かれている。間に太い柱が立っていてロッカー部分が死角になるので、柱側面は鏡張り、コーナー上部には路地交差点にあるような大きな丸鏡が付けられている。


いつもの配置になれているとどこで着替えたりくつろいでいいのかまごついてしまうが、常連さんはお手のもの。男女壁側に並んでいる貸しロッカーをカウンターに見立てて、お風呂ドリンクを片手に新聞を読んだり。そのお風呂ドリンク、宝飲料の冷蔵庫にたんまり入っている、ヒシヤクール、ユーミー、ローヤルサニー、パレードのあの毒々しい赤さよ・・。客層は老若活気あふれる大衆銭湯、読売にニッカン、天井はエンボスの効いた白い壁紙。


浴室前スペースはちょうどサウナの横で、4人が同時に体を拭けるゆったり設計。浴室は天井が平坦で湯気抜きなしのビル銭湯、男女壁側にカランがズラリと珍しい配置。壁はつや消しの極薄ベージュ系の白レンガで統一、浴槽枠の赤御影とカラン台の赤茶のレンガブロック、床の濃いグレーが全体的にシックな感覚。アイテムは浅風呂の裸婦像と深風呂の岩積み流しの小品。


奧には露天風呂があるのだが、煙突が男女にまたがってドーンとそびえている。
それがまたでかい、ぶっとい、天を突く。露天に浸かって煙突を眺めると不思議な気分である。いやはや、男根信仰か御柱か。よじ登りたくなって足がかりを探してしまう人続出。寿湯の露天風呂に浸かっている夢を見たら、あなたそれは欲求不満ですよ、フロイトの『夢判断』にも「煙突は男性器、洞窟は女性器の象徴」と書かれている(ほんま?)。ビルの外壁に囲まれた洞窟的な露天で煙突を眺める、まさに大人のパラダイス。