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政治の季節金沢旅行記番外編
2001年7月 今年の夏は暑い
茹だるような熱気、陽炎が揺れる中、一群の人だかりがある 聖域なき構造改革、自民党をぶっ潰します、ダメなものはやっぱりダメ、コップの中の改革、
あの道路には車がぜんぜん走っていません スカイラインでなくスカスカラインです、
私は抵抗勢力じゃありません 小泉さんの味方です、そうはイカンザキ・・・、
様々なことばが飛び交う、団扇が舞う、そう今年の夏は参議院選挙!
【金沢で見つけた政治の季節】
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金沢に行く前日
京都の四条河原町をテクテク歩いているとすごい人だかり。 なんと、あの大橋巨泉が演説に来るらしい。 予定より遅れて管直人と二人で登場。
「なんや全然おもろいこといわへんやん、巨泉」と女子高生。
巨泉は切れ味にかけたなあ、
管直人はさすが。
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人いきれの熱気で肌がべとつく、大学で用事があるしもう帰ろうか、と思ったその時、
「ただいまから志位委員長が演説を行います」と交差点の反対側に陣取った共産党の選挙カーからスピーキング。
あの野太い声に後ろ髪引かれながら帰る。 見えにくいが、応援者の垂れ看板に 「狂言師 茂山あきら」ってあるのが京都ならでは。 |
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金沢駅にて
さて、金沢にやってきました。
なにやら騒がしい。
へぇ〜、金沢駅って昼間からこんなに混雑してるのか〜、と感心していたら、なんと小泉首相が来てるとのこと。 裏口など、やけに私服警官とおぼしき人物が目に付いた。 |
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といきなり、群衆が走り出す。 おばあちゃんも、おっさんも、女子高生も・・。 小泉さ〜ん、と嬌声。 押し合いへし合い、群衆に巻き込まれた私は
きゃ〜、助けて〜!といいながらどさくさに紛れて暴徒と化す(ウソ)。
写真もぶれるぶれる。
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さて、金沢駅を出て、墓参りに行く。
お寺には選挙ポスターがべたべたとはってある。
21世紀は「心」の時代
二人の小泉の挑戦に、力を
小泉あきお・小泉純一郎
というポスター。
各地で小泉人気便乗は姦しいが、
名字が一緒なだけあって、特に力が入る。
投票の時、比例区で「小泉」と書くとこの小泉あきお氏の票に加算されるらしい。 ちなみに「まきこ」と書くとあの末広まきこ女史に加算されるから要注意(笑)
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ちょっとここで社会派?な金沢点描 |
金沢は近世からの城下町として栄える。
金沢駅南から城にかけては官公庁と大企業の街。
しかし金沢駅の北側はただいま再開発の真っ最中。
どんな街になるんだろう。
ただ海へ向かって50メートル道路が通っているだけ、っていうのもトマソン的で面白いかも。 |
ツルをモティーフにしたシルバーゾーンの標識。
お爺ちゃんお婆ちゃんをデフォルメした標識は全国各地で見かけるが、こういったシンプルなものは珍しい? |
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金沢に来た際、ぜひ訪れようと思っていたところ。 卯辰山にある鶴彬の川柳碑。
暁をいだいて闇にゐる蕾
の句が刻まれてある。 大正昭和初期のプロレタリア川柳人である鶴彬は 金沢城内にあった第9師団歩兵7連隊で赤化事件をおこす。
29歳で獄死するまで、彼はとっても肉感的で素敵な川柳を読み続ける。
句碑がある卯辰山は鶴彬を獄死させた権力の象徴である金沢城を見下ろす丘である。 赤いチャリンコは私のレンタサイクル。
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金沢はやはり城下町という印象が強い。
そのシンボルの金沢城には近世において加賀百万石の前田家、近代は第9師団金沢歩兵7連隊が城の主として君臨し、戦後は金沢大学が城内に校舎を置く。
官・軍・学、時代によって違うが権威が中心に据えられている街
そういった意味で非常に政治的な街
市場の看板にも「官許」という文字が。
大阪で育った私は「官許」ってちょっと恥ずかしい感じがするのだが、それは個人的な偏見か、地域性として普遍化できる感情なのか。 |
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