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2004年8月 22時
七条猪熊下ル、龍谷大学大宮キャンパスの正門を南に100メートルのところにある扇湯。大宮通を南下するなら高架になる手前で日通の角を東に曲がれば看板が見える。夜には「ゆ」のネオンがきらめく。南から来るときは高架を下りてすぐの信号を東だ。
建物自体は新しくないのだがブロックガラスと石積みがどっしりして頼もしい。看板に「健康と憩いのオアシス」と、健康ランドのようなキャッチーさ。屋号が書かれたケースはもちろん扇形。玄関スペースは横に広く、中央には浴槽の種類が書かれた看板がある。ここには「サウナー」や「バスグリーン」とおなじみの設備が一風変わった書かれ方をしている。「ちょっとサウナー入ってくるわ」なんて語尾上がりで使ったら若者っぽくてナウイじゃん。バスグリーンなんて昔の入浴剤は緑色のが多かったのだし洒落た言い回しと言えなくもない。ちなみに浴室のサウナの入口にも「サウナー」と書かれてました、いらっしゃーい！
脱衣場は大きめ、高い天井ではシーリングファンがクルクル。中央には一畳台の腰掛けがあり、その下が置き桶スペースになっている。そこに置かれたスポーツ紙はデイリー、ご主人は阪神ファン？ ロッカーはオシドリ、道路側にマッサージ機などがある休憩スペース。ちょっと暗めでアダルティー、別に壁にＤＸ東寺の広告があるからというわけではないが、ここから歩いていける距離なので風呂上がりにどうぞ(笑)
浴室前スペースは段差なし、簡易の切妻屋根、天井には採光窓、壁は洋風の青で和洋折衷。浴室に入ると目に付くのがモザイクタイル絵。奧の壁には鶴が2羽飛んでおり、手前の壁には富士山をバックに五重塔。いずれもモザイクが細かく濃淡がよく出ていて着色部分のフェードアウトが特徴的で素晴らしい。
浴槽配置は中央に主浴槽のアイランド型、と思いきや奧の薬用ジェットがその主浴槽にくっついた形で増設されている。主浴槽の中央にはリンゴ型噴水。サウナーは赤い照明があやしくやはりアダルティー、扇湯は脱衣場と浴室の見晴らしがよく、一番奥のサウナに座っても番台のご主人と目が合っている気がする(笑) また、薬風呂なのでよく見えないが底には鯉が4匹。
壁は白タイルに藍の模様のアクセント、浴槽側面などには花柄を使ったり、玄関スペースのカットガラスとすりガラスもいい感じ。今はタイルの鯉が4匹しか泳いでいないが、30年ほど前は浴室に男女にまたがる大きな水槽を設置、30匹の鯉を泳がせていたというから昔の銭湯は豪気なもんだ。まさにオアシス。
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