春日湯の入浴記

所在地 吉田中阿達36(東山東一条を西に150メートル鞠小路通を北)
休日 月曜日
営業時間 15:40-0:00
湯上りの感想
規模・座席数 京大生御用達の銭湯、23席+鏡付き2席+カランのみ3席。
普通の湯船 浴室中央部に深い湯船、浅い湯船独立。
サウナ 7名程度、105度、BGMはJ-POP。温度計が二つあって10度の差があるが熱い方を信用しよう。
水風呂 蛸壺からの打たせ水あり。
ジェット風呂 泡風呂と兼用、2基がクロスしている。
電気風呂 大味なモミモミ式、レスラーに大雑把に揉まれている感じ。好みは分かれるが一風変わっていい。
薬用風呂 看板によると酵素風呂、パリスバンか。
印象 2000年10月
京都大学の西部講堂で演劇を見た帰りに立ち寄った銭湯。
西部講堂はカウンターカルチャーの西の本拠地。芥川賞作家の町田康氏も若かりし頃のバンド「INU」で「京都に巣くう亡霊共も西部にこもって」と歌っているが、老朽化し廃棄自動車で一杯の西部講堂の現状は本当に時代の亡霊である。その横にある京大のサークル棟も床が抜けていて、便器も壊れて水も流れない。
その西部講堂を南に下がると東山東一条の交差点、いわゆる「天安門通り」。京大の正門前は自転車の通行量が多いからそう呼ぶらしい、と京大生の友達に教わったが、他にそう呼んでいる人を見たことがない。
そこを西に曲がり京大YMCA会館の角を北に行けば西側に春日湯。
看板が出ているが店は道路から奥まったところにある。北隣は理髪店。南隣の民家がまたどうしようもなくレトロで、壁に掛かっている金融看板にも「恩給、未亡人」といった今ではあまり使われなくなった言葉が並んでいる。
玄関にはたばこの自販機。番台式。
脱衣場は男女壁の中央奥にテレビ。天井には丸電球が多数はまっており、今は使っていないが全部に電気を灯したらラスベガスばりに明るくなるはず。
入り口側に雑誌を読めるスペースがあり、週刊文春、週刊新潮、フライデー、ポスト、現代、と代表的週刊誌が完備されていて、京大生がねばっている。
浴室入り口の体を拭いたりする洗面スペースが京都では広く、そして浴室に近づくに従って段々で高くなっているのが普通だが、春日湯は浴室に向かって低くなっているのが特徴的。細かいことだけれど珍しい。
浴室は白色タイル基調で柱、アーチが茶色で施されている。四方の壁を全てカランに使っており、そんなに広くはない浴室ながら計28席のカランを備えている。浴槽を中央に集め、薬用、電気は浴室角、サウナ、水は別スペース。
電気風呂がおすすめ。

春日湯から北に上がり今出川通りに抜けると西に思文閣美術館があり、センスのいい展示に定評がある。