和光浴場の入浴記

所在地・交通 大阪市西成区山王1-7-6
休日 水曜日
営業時間 6:00-1:00

印象・規模 大阪型ゴージャス銭湯これに極まる最強銭湯。カラン36席(すべてシャワー付き)。
湯船・お湯 入口から上がり湯、全身シャワー、打たせ湯、男女壁側に奧から湯が流れ落ちる浴槽群、壁に掘り込んだ深泡風呂に、浅・電気・寝風呂・ジェットの複合風呂。奧の左に薬用風呂、別棟で庭園露天風呂、スチームサウナ、乾燥サウナ、水風呂、フローバス。
乾燥サウナ 15名程度、テレビ付き。タオル敷きのタオル巻き。
スチームサウナ 4名程度、ミストが激しい。
水風呂 大型、冷たすぎ。
ジェット風呂 2基あり。
寝風呂 2席、下から泡、足元ジェット。
薬用風呂 死海の塩風呂
電気風呂 ジーン型、広め。
露天風呂 炭酸泉、大型。
フローバス 強烈な水流、手すりの位置で強さを調整。大型。
打たせ湯 頭寒足熱タイプ。

感想

2004年10月 金曜日9時

和光浴場

地下鉄動物園前駅から歩いて5分。すごいとは聞いてはいたがこれほどすごいとは思わなんだ、設備充実しすぎの和光浴場。西成区山王といえば泣く子も黙る大阪のディープサウスだが、このあたりは普通にレトロな下町風景という感じ。その中でひときわ、朝からネオンきらめく和光温泉、なんと朝6時からの営業。

ということで石とガラスブロック張りの豪華な外観、アーチ状のファザードをくぐったのは朝8時半。すでになかなかの客の入り。玄関スペースは天井からシャンデリア、まずのれんをくぐると横向けに傘をしまう傘ロッカーがあって左右の壁に下足箱、数が多いなあ。下足箱はおしどり錠。自動ドアを抜けると券売機、「タオル付き」などいろいろオプションがありすぎて「入浴料のみ」を探すのに一苦労(笑) フロントというか番台というか、脱衣場が見えない位置にある番台、ご主人は番台向きに座っている。男湯は左側。

脱衣場は巨大で左右に無尽に広がっている、コインランドリーコーナーが手前に、テレビや雑誌が楽しめる休憩所は浴室の前に配置、おしどりロッカーが100個以上並ぶ大きな脱衣場でもシーリングファンや神棚、たばこ盆が置かれた一畳台があるのは新旧関係なくエエトコドリの大阪らしい。コインランドリーで選択している間に風呂に入る、こんな使い方ができるのはこの界隈の特徴。浴室前は段差なし、あっと驚く自動ドア。

浴室は、一見するとちょっと大きめの普通の銭湯だなと思ってしまうが、入口から見えない部分にこれでもかと浴室が広がる、平均的な銭湯の3軒分くらい。8角形の湯気抜きが特徴的な白天井におおわれた主浴室は、まず入口から上がり湯、全身シャワー、打たせ湯、この打たせ湯はぬるくて足元の湯が熱いという頭寒足熱タイプ。男女壁側に奧から湯が流れ落ちる浴槽群、壁に掘り込んだ深泡風呂に、浅・電気・寝風呂・ジェットの複合風呂。奧の左には薬湯がありこれはいつも「死海の塩風呂」、なめたらしょっぱい。カランは奧と中央島列に壁側にずらり、備え付けの御影石のイスが一席に一つずつ並ぶ。浴槽枠はもちろん石造りで腰掛けで洗える2段タイプ、床も通り道は石畳をはめてあり、やっぱり大阪の風呂屋は石がぜいたくに使われているなあ。

これだけでも大型銭湯なのだが、左に炭酸泉使用の庭園露天風呂が広がる。看板に偽りなく文字通り岩風呂の「庭園露天」である。でかいなあ、これで小さめの銭湯一軒分の湯量。続いて奥の間、スチームサウナに乾燥サウナ。乾燥サウナはタオルを巻いていれば無料で入れる、室内はタオルが敷いてあり巨大、15人はいける? サウナの前に水風呂があるのだが、見るからに冷たそう。水風呂が苦手な人はトラウマになりそうな水温、かなり強力な冷却装置を使っている。その両サウナに囲まれている浴槽がフローバスで、超強力な水流が発生、流されないように手すりを持って・・、いや〜手すりがあっても流される〜。もちろん炭酸泉である。

以上、あっという間に一時間が経ってしまった。私ははじめてきたつもりだったのだが、露天風呂に入ったときに以前来たことがあることを思い出した。そういえば、何回か来たことあるぞ、和光浴場。ここらへん歩いているときは酔っぱらってる時が多いから覚えてないんだよね〜、えへへ。別件でご主人に話をうかがったところ、昭和31年に和光浴場に来たとき、左右5間ほどの普通の銭湯であったのを増改築を重ねて今の姿にしたという。客に受けるにはどうしたらいいか、そればかりを考えて拡張し続けた、イケイケ大阪銭湯の代表格である。脱帽!