2004年9月 月曜日10時
あべのルシアスの裏、商店街「あべの銀座」のアーケードが途切れるところにある阿部野橋温泉。大阪の下町繁華街が再開発の波にのまれている、そんな町並みだ。阿部野橋温泉も2004年9月24日をもって休業、近くの再開発マンションビル一階に移転する。
石造りタイル、ガラスブロックの外観に開きドア、玄関スペースは広めであがりが玉石タイル、オシドリ下足箱、男湯は右側。脱衣場は天井が大理石風のパネルを張ったりコンクリで模様を描いたりと洋風なイメージ。中央手前にテーブルとベンチ、浴室側にもベンチがあって朝からくつろいでいる人がたくさん。壁側のロッカーは手前だけで奧半分はサウナスペースになっている。サウナは無料だがタオルは要着用、入っている人は少ない。
浴室前スペースは囲みのみの段差なし、浴室は大きく立体的、奧の壁には橋が架けられた山をバックに船が浮かべられた水面が描かれたモザイクタイル絵、その前に岩が積み上げられて岩風呂風に流水。灯籠なんかも配して奧の泡風呂と深風呂は温泉風情。浴槽スペースは洗い場よりも一段高くなっており、浴槽のすき間が一段高いベッドのようになっているからか壁には「寝る人お断り」と注意書き、水風呂にも「子ども禁止・紳士用」とあって面白い。たしかにこの界隈は浴室で寝そうなおっさんが多そう、紳士が多いかどうか知らないが。天井は白色、浴槽枠は御影石で分厚いので一見して石風呂のようだ。床は大柄な模様タイル、壁は白タイル、カラン台は黒御影、もちろん、カランも浴槽周りも一段高くなっている大阪スタイルだ。男女壁の上2段はガラスブロック、カランの鏡は広告なしなのは、これだけ近くに商店が多いのにもったいない。
浴槽の配置は中央に小判型の浅風呂がありその周りをL字型に各種浴槽が囲んでいると変形タイプのように見える。今日は試しに浴槽周りで体を洗ってみた。なかなか気分がいいぞ。オススメはフリースタイルの変則電気風呂、予測できないその感じがGOOD! 風呂上がりはお風呂ドリンクもいいが、私はいつも店を出てあべの銀座の坂を下りたところにある豆腐屋で「濃い豆乳」100円を飲む。「普通の豆乳」が60円なのでちょっとしたぜいたく(笑) その隣の三善という店は大衆演劇の小道具を売っていて見る人の足を止める。
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