桂湯の入浴記

所在地・交通 西京区桂木ノ下町21-2
休日 月曜日
営業時間 16:00-22:30

印象・規模 季節感のある小品が楽しい銭湯。番台式、右が男湯、カラン8席+シャワーなし1席+島カラン3+2席。
湯船・お湯 男女壁側に浴槽群、手前から水風呂、薬用泡風呂、深風呂、ジェット付き浅風呂。
サウナ 脱衣場側に出張る、3名程度、BGMはラジオ、阪神戦。
水風呂 水はきは鯉口、冷たい。
ジェット風呂 浅風呂に2基。
薬用泡風呂 「くみ出さないでください」の張り紙付き。

感想 2004年7月の木曜日18時


西大路八条から八条通を西に桂川を渡り、桂商店街の看板が掛かり商店が多くなったあたりの右手。阪急京都線の桂駅からは東に商店街を歩けば煙突が見える。この桂湯、みごとな銭湯立地で、両隣を理髪店と理容室に挟まれて、向かいが八百屋、道路を隔てて魚屋がある。


桂湯と理容室の間にはフタをされているものの用水が流れており、以前はこのあたりに田畑が広がっていたのが想像される。桂付近はこういった用水が多い。桂湯の看板は桂商店街のオフィシャルなもので「健康は先ず御入浴で!」と勢いがある。店の前には自転車が一杯、西京区の銭湯、3軒あるのだがいずれも夕方に行くと自転車が一杯。繁盛しているのもあるが、人口に比して銭湯が少ないので商圏も徒歩でなく自転車圏に広いのだろう。


突き出した形の玄関スペース、とここで発見。傘立てが周囲にぐるりと挿すところがある丸型なのだが、同じ西京区の松ノ湯さんも丸型なので西京区の傘立ては66%が丸型(笑)、3分の2だけど。


ご主人、奥さんは番台には入らずに機動的に動き回るタイプ。地方の銭湯に行くと番台にデーンと座っていることが多いのだけど、京都では番台が物置になってしまって、ご主人なら男側にイスを持ってきて座ったり、奥さんなら女側と、客と同じ目線で商売をしているところがチラホラある。 


脱衣場は改装を重ね、新旧入り乱れた感覚。レトロなガラス窓付きの木製ロッカーはすでひっくり返したかごが入れてある(キングとオシドリ)。天井は格天井、お、男湯には珍しいヘルメット付きのフジヘアドライヤーが。ぶら下がり健康機にONOの体重計。男女壁の上には針金線のようなものを張り巡らして、すだれやアサガオ、うちわや風鈴がディスプレイしてある季節感、こういうのがあると季節が変わればまた訪れたい気分になる。


浴室前スペースは3段差、天井は切り妻風の屋根がデザイン、床はかわいらしい亀甲紋。浴室は男女壁沿いに浴槽が並ぶスタンダード、湯気抜きが大きい天井はペンキぬり。壁は大判の白タイル、浴槽枠やカラン台はタイル、浴槽ごとにちょこっとタイルに変化をつけている、カラン鏡が縦長なのは珍しい。男女壁の上に観葉植物の植木鉢が数個、ツタがしだれていたり、サウナの入口につぼ刺激の健康グッズなどが置いているのが家庭的な雰囲気でいい。私が行ったときは混雑していて、ベンチでオッサンが寝てたり、奧の釜場からののぞき穴を子どもがのぞいて「何も見えへん」と報告してきたり面白い場面があった。


入るときには気づかなかったのだが、番台の上にはお約束の招き猫。だが、よーく見るとくびれのない体といい間抜けな表情といい、味があるなあ・・。