田原湯の入浴記

所在地 壬生坊城町47(京都市交通局前)
休日 火曜日
営業時間 15:00-0:30
湯上りの感想
規模・座席数 大通りに面した演歌銭湯。番台式、男湯左側、カラン18席(シャワーあり16+島カラン2)。
浴槽・湯 正長方形の浴室、手前左にすわり風呂と寝風呂の複合風呂、中央に細長い主浴槽と電気風呂、右奧に四半円形の薬用泡風呂、一番奥にサウナと水風呂。主浴槽の湯は少し熱め。
サウナ ゆったりめの4名程度、BGMは歌謡曲。熱め。
水風呂 打たせ付き、冷たい。
すわり風呂 土踏まずふくらはぎ刺激。
寝風呂 寝風呂というより体育座り式。土踏まずにジェット。
電気風呂 ジーン・バリバリ型。
薬用泡風呂 本日の薬用風呂。
印象

2004年10月 日曜日23時

京都市交通局の壬生車庫前の田原湯。前はばんばん車の通る大通りなのだが、店の前には広めの駐輪スペース。大きな石が置いてあり、たまにおばあちゃんが買い物道すがら休憩している。和風の銭湯建築に四角いモルタル玄関がついたファザード。玄関スペースは横長で男女の左右が不対称、道路に面して建物が平行でなく、玄関がその緩衝材的にへしゃげている感じ。男湯は左側。

脱衣場に入るとBGMの演歌、おっと庶民派銭湯だ。黒光りの年季が入った番台は左右の銭取り台が広めの変わった形。番台は半分物置になっていて、奥さんは番台の前のイスに座っているのは京都的。そこから一段上がって籐ムシロの脱衣場。板張りの天井がやけに立派な木材を使っているように見える(いやー、木のことはとんと分からない)。ロッカーはキング錠、置き桶スペースの上にタオルがぶら下がっている、と、各種ポスターもぶら下がっているのが浮世風呂時代から変わってなくて面白い。体重計は石田の大型アナログ、ドリンクも豊富で、風呂上がりにははちみつマークのファミリイペット80円を道路側の休憩スペースでゴクリと飲む。いやー、しかし演歌は良いねえ、演歌があるだけで銭湯の雰囲気もガラリと変わるねえ、あくの強い文化記号だねえ。

浴室前スペースは2段差、洗面台が脱衣場に向けて一台余分に付けられているのが特徴的。「体を拭いたタオルを脱衣場にいながら絞れるから便利」とは友人談。不思議な感じの浴室前だが、それもそのはず、改修時に浴室をかなり脱衣場に押し出したようだ。以前の浴室入口の上にあったモザイクタイル絵がほとんど隠れている。他の銭湯によく見られるように水風呂だけが出張っているというのでなく、全部出張っちゃいましたという感じ。

とゆうことで奥行きが長い浴室、中央の主浴槽と電気風呂の浴槽も奥行きが長〜い。改修されてきれいな浴室は白レンガタイル数種をいろいろ組み合わせたシンプルかつ、よく見ればなかなか凝ってるやんというヤツ。浴槽枠やカラン台は4センチ角の薄グレー系タイルを市松に組み合わせ、床はベージュ。男女壁に大きなタイル絵・・とまでいかない花束がプリントされた額縁スペースがあるのだが「何か描きたい!」という衝動に駆られる(笑) タイル絵を公募したら面白いなあ。カランは左右の壁に、左が固定シャワーで右がハンドシャワー、鏡広告は現役で(当たり前なんだけど)、2年くらい前にオープンした飲食店の広告がある。

設備、浴槽はどれも「勢いがある」(友人談)。一見、見分けがつかないすわり風呂と寝風呂は、土踏まずが気持ちいいいい・・。電気もバリバリよろしく、それにサウナがやけに熱い! あれ、昔きたときはこんなに熱かったっけ、BGMの演歌がやけにスローテンポに聞こえるくらいの熱さ。「息ができなかったので、タオルを口に付けていた」と友人、火事場じゃないだから。ってことで水風呂がいつもよりクール。ちなみに女湯特派員によると「サウナのBGMはジャズで、ここだけ雰囲気が違った」というが本当か。こてこて昭和の脱衣場に勢いの良い新しい設備の浴室、四条大宮近くの庶民派銭湯だ。

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2000年入浴記

あー疲れた。へとへと。というのも自転車で行ったんだけど、風呂上がって帰ろうとしたら自転車パンクしてたの。止めて銭湯入るまでは全然異常なかったので、@突然神様の意思によってパンクした、A誰かにパンクさせられた、のどちらかだと思うが、四条大宮から寺町今出川まで歩くのはキツイで、これまた。偏見にとらわれずリベラルに物事考えなあかんと日頃から思ってるのに「やっぱり四条大宮あたりはこれやからなあ。酔っ払いとヤンキーしかおらへん。」と毒づいてしまった自分が悲しい。
まあそんなことはいいとして、田原湯は京都市交通局の向いに位置するオーソドックスな地元密着型の銭湯です。四条大宮から北西にのびている後院通を進むと壬生車庫前の交差点。左手に京都市交通局、右手に田原湯が見える。大通に面するにしては二階が民家風の店構えで、銭湯の方が道路より昔から存在してっぽい。
番台式。棚にずらっと並ぶマイ風呂桶は常連度の高さを物語る。演歌が流れる脱衣場は古いテレビが存在感を持っており、全体の雰囲気を規定している。脱衣場と浴室の間の壁の上部に富士山のタイル絵があるが、背が高い人じゃないと見えないぐらいに追いやられている。多分改築した時に残しておいたものだろう。カランの前では若者がおっさんに「背中流しますわ。」「ええて、そんなんしてもらわんでも。」「まあまあ、そういわんと。」「ほな、たのむわ。」ゴシゴシ。「ちょっと、やさしゅうしてえな。」
モントンポマード50円、タイトーリキッド100円が、ずらっと駄菓子みたいに吊られている樣が哀愁。