壬生湯の入浴記

所在地・交通 中京区壬生辻町3
休日 月曜日
営業時間 15:00-23:00

印象・規模 路地のレトロ銭湯。右が男湯、10席+シャワーなし1+島カラン7の計18席。
湯船・お湯 浴槽は変則的な並び。脱衣場に出張る水風呂、男女壁沿いにジェット付き浅風呂、深風呂、電気風呂、右奧に薬風呂。
サウナ 浴室左奧、4人程度のわりに広め、演歌の花道。
水風呂 脱衣場に出張って、深緑のライオン。
ジェット風呂 浅風呂に2基。
薬用泡風呂 背景に竹のレプリカタイルで竹林の趣、お湯も緑。
電気風呂 ジーン型

感想 2004年7月の22時


京都で銭湯めぐりをしていて便利だと思うことに、いわゆる碁盤の目的に道が真っ直ぐなので、東西南北の通りに面している、もしくは通りに看板を出している銭湯は見つけやすいというのがある。遠くから目をこらしてみるとほのかに見える銭湯のネオン、今日はあの銭湯に入ろうと自転車のスピードを速めるときの期待感。


その反対に通りに看板がないととたんに迷ってしまう。ちゃんと地図を見てから行けばいいのだが、「ああ、○○通り○○下ルね」と早合点して家を出るから、そこに看板がないと付近をグルグルする羽目になる。


今回の壬生湯は分かりにくい方の銭湯。通り名で住所を書くと「坊城通仏光寺下ル西入ル」なのだが、最後の「西入ル」で初めて看板が見える路地銭湯なのだ。ちなみにその路地に入る北角が理容室で南角はタバコ屋の銭湯立地。


「サウナ・電気」と書かれた看板、でこぼこ道にタイルが突き出したフォルムが「お風呂屋さん」的でナイス、のれんと一緒に引き戸を開けると白いガーゼ状の目隠しがまた一枚、ちょっと手際悪くそれをめくると土間と番台が現れる。表に突き出したタイルスペースには内側に下駄箱がはめ込んである。脱衣場の中央には籐かごとプラスチックかごが積み上げてある。若い私は遠慮してプラスチックの方を。


オシドリロッカー、石田式体重計に白招き猫、天井は朱色をあしらった大胆なデザイン、造花の花かごがつるしてあるのが家庭的。風呂上がりには男女壁沿いのベンチでジャンプと週刊現代、ふと目を上げるとロッカーの上に今は亡き高野アリーナの古いポスター、その横には国際障害者年の啓発ポスターが。ちなみに国際障害者年は1981年なので、このポスターは推定24歳。


浴室前スペースは3段差のカラフルタイル、上部は白とグレーのモザイク仕上げ、水風呂を囲む形で洗面台。業務用クーラーがこの浴室前スペースにあって夏の風呂上がりは至福の時。浴室は壁が白タイル、カラン台が御影石、浴槽枠はタイル、島カランが浴槽を囲み形で変則的に並んでいる。浅風呂と深風呂の間に置かれている壺婦人の湯ノ花?の付き具合が年季を感じさせていい。奧の竹のレプリカタイルやところどころに使われているマジョリカ風タイルは同じ中京区の五色湯さんと似ている。浴室奧の壁上部には男女にまたがる大きなモザイクタイル絵、湖畔で仲良くボートに乗る男女、なのに僕らは壁に隔てられてる。


客層は地元密着の落ち着き系、坊主頭の私が浴室で一人体を洗っていると次に来た客がまた坊主頭でやけに目があって仕方なかった、意識するなよ、そんな壬生湯。