菊湯の入浴記

所在地・交通 南区東九条東岩本町32-7
休日 金曜日
営業時間 16:00-22:00

印象・規模 シンプル家庭的な銭湯、290円で。土間番台式、男湯右側、カラン13席(シャワーあり11・そのうち島カランが2+なし2)。
湯船・お湯 浴室奧の男女壁側から深風呂、寝風呂とジェット浅の複合風呂が並ぶ。シャワーブースもあり。
ジェット風呂 浅風呂に2基あり。
寝風呂 冷たくない冷水管枕と底からの泡。

感想

2004年10月 土曜日19時

河原町八条と九条のちょうど真ん中、河原町東寺通を東に高瀬川に向かって歩いていくと北側に煙突が見える。古い木造家屋とフェンスで区切られた空き地がが並ぶ町なのでそれほど大きくない煙突でも十分シンボリックだ。角地に横に広い店構え、看板はないがのれんがかかっている。脱衣場から光が漏れている、昔ながらの土間式の銭湯。男湯は右側、角地だから道路に面している方が男側なんだろう。のれんをくぐると元気なご主人が出迎えてくれる。そうそう、組合サイトには営業時間が23時までと書いてあるがホントは22時まで。このあいだ22時過ぎに行ったとき「兄ちゃん、ごめんな」と言われた。

料金を払おうとすると「うっとこは290円やで〜。よそより60円やすいよ〜」と物売りのような陽気な声をかけてくれる。これで一見さんも和んでしまう、アットホームな雰囲気だ。付近に格安料金の市営浴場がいくつかあるので協定によって料金を安くしてあるらしい。のれんの向こうに道行く人の足運びが見える開放的な脱衣場、簡潔で典型的な昔ながらの京都の風呂屋である。この季節、土間の戸を開放しているので気持ちいい風がそよぐ。下足箱、ロッカーはキング錠。カギには「菊湯」と書かれた木の札が付いている。常連率が高いからか、衣服を籐かごに入れて棚にしまう人がほとんど、ロッカーは手持ちぶさたな風情。石田式の小型アナログ体重計、ポスター類が豊富で、中村寿三郎と沢村納升(渋すぎる人選!)の歌舞伎浮世絵ポスターが男女仕切りの下の方に張られている。お風呂ドリンク類も豊富。

浴室前は段差の小さい2段差、浴室は改装されて新しいがいたってシンプル。左奧から深風呂と複合浅風呂が並んでいるのみ。右壁全面にカラン、左は手前にカラン、浴室入ったところに目隠しのような島カランが付いている。どちらかといえば横長で家庭風呂的な雰囲気。親子連れが2組いたのでそういう印象になったのかも。天井は山型、浴槽枠は薄グレー、カラン台はグレー、側面は黄色でアクセント、壁は大きめの白タイルを黒目地で引き締めている。窓あり。

適温、じっくりと湯船に浸かる。締めは水風呂がいつものコースだが、今日は水風呂の代わりにシャワーブースで水シャワー。体が火照っているのでいつもより脱衣場でゆっくりする。男湯は黙々としたもんだが、女湯はいろいろかしましい。番台も奥さんに代わっていた。脱衣場の番台前に台紙に張り付けられてぶら下がる小分けのシャンプーなど銭湯アイテムが妙に似つかわしい銭湯だ。