弁慶湯の入浴記

所在地・交通 南区西九条東島町31-8
休日 金曜日
営業時間 14:00-1:00、日曜日は朝風呂8:00から

印象・規模 七つ道具以上はあるよ、パラダイスな弁慶湯。女湯1階、男湯2階のビル銭湯、フロント式、カラン17席+島カラン2席。
湯船・お湯 横に広い浴室、右壁側中央に薬用泡風呂と複合風呂(朝風呂、深風呂、すわり風呂2基、電気風呂)、左壁側に水風呂とサウナ。
サウナ 10人程度、テレビ付き、ひな壇式で奧に桟敷。
水風呂 最強の打たせ。
ジェット風呂 複合風呂に土踏まず刺激付きのすわりジェット2基。
薬用泡風呂 ヘルスケミカルの宝寿湯、大きめ。
電気風呂 ジーン型

感想

2001年10月

弁慶湯京都駅付近から南北の幹線道路になる油小路通だがその広さも九条通まで、九条十条間は長年、一方通行の細い道だった。それが20年の立ち退き期間を経て2002年に4車線の幹線道路としてして生まれ変わった。弁慶湯は数年前まで立ち退き区域のフェンスに囲まれてせっかくのナイスな外観が台無しだったが、今は広い道路に面した立派なビル銭湯といったところ。夜は照明が少ないとおりなので駐車場を隔てた南隣のセブンイレブンが目印に。

看板に「Kyoto Minamiku Kujyo New Public Bath」と書かれており、ビル銭湯に建て替えた当時の勢いというかやる気が見える。実際、モダンな建築で白い外壁に埋め込まれたブロックガラスからもれる浴室の明かりがきれいだ。ちなみに営業時間は深夜1時までなのだが看板には12時までとあるのはご愛敬か。

自動ドアをくぐると正面にカウンター式のフロント。ソフトクリームや生ビールもこのカウンターで注文できる。上を見上げると2階まで吹き抜けになっており、2階天井のシーリングファンがゆらゆら。フロントの左手が女湯の入口でその前に休憩スペース、L字型ソファーに座ってテレビと新聞。男湯は2階に上がる。

男湯の脱衣場の前には何とまた休憩スペースがあり、L字型ソファーにテレビ、スポーツ紙。それだけでも満足なのだが、吹き抜けスペースの道路側に畳敷きの将棋部屋がある。女性には秘密?の浮世風呂「湯屋の2階」といった極楽さ。脱衣場は広めの横長で中央にベンチ、右にL字型に大日之出ロッカーが並び、見左に貸しロッカー、浴室前スペースには目隠しがありその前がドライヤーコーナー。フットマッサーがついている最新式のマッサージ機がある。お客さんは老若それぞれ活気があり、かごに服を入れてふろしきをかける古風な人もちらほら。

浴室前スペースは横長で2段差、浴室はこれまた横長、奧にカランコーナーがL字型にあり、手前にもL字型にカランコーナー、そのカランに囲まれた形で中央右側に各種浴槽、中央左側にサウナと水風呂という配置。浴槽がそれぞれ大きく印象では浴室の半分が浴槽といった感じ。なにせ浴槽の奥行きが3.5メートルはある。これだけ広い浴槽は最近なかなかお目にかかれない。大阪によくいる浴槽の周りで体を洗うおっさんも健在だ。それに水風呂の強烈打たせや各種ジェットも勢いがいいのでいつも浴室に「ザーッ」という音が響いており、客が多い時間帯は少々の物音はかき消されるので、体を洗いながら歌を歌える。誰もいないシーンとした銭湯ではやっぱり歌うのは恥ずかしいのでここぞとばかり、気持ちええわあ。

あぐらをかいてゆっくりできる桟敷タイプのサウナ、痛いほど強烈な水風呂の打たせはオススメ。天井はビル銭湯の平天井、壁は白レンガで上部がブロックガラスの雰囲気よし、このブロックガラスは脱衣場まで続いており弁慶湯のユニークマークとしての統一感。あと、この浴室の照明が壁掛けの白熱灯を使っていてほの暗いムーディーな雰囲気を醸し出している。浴槽枠、カラン台は赤御影。湯上がりは男同士なら2階で将棋でもしてくつろぎ、女性同伴なら一階で待ち合わせ、近ごろないぜいたく。男に生まれてよかった?