「インスタントシニアin河原町」体験記

福祉が第二のライフワークであると言い続けている私は2000年10月8日に高齢者疑似体験イベント「インスタントシニアin河原町」に行って来ました。

インスタントシニアin河原町とは?

主催は立命館大学の自主ゼミ「アドヴァンス」。
10月1日には河原町のボーリング場で高齢者とのボーリング大会を行ったが、今回のイベントは参加者が平均75歳前後になれる高齢者疑似体験の装具をつけて、ペアになって河原町商店街をメーンにウォークラリーをするというものです。
どれだけ高齢者が町を歩く際にストレスを感じるか実際に体験してみて、高齢者の視点での町づくりに役立てようというものです。

出発前

集合場所はゼスト御池の地下街の広場、開会式ギリギリの11時に受付をすます。参加費学生500円。
なぜこのイベントを知ったかというと、吃音者のセルフヘルプグループ「京都言友会」での友達がこのイベントの主催者の一人で「参加者が集まらないんですよ、頼みます、参加してください」と言ってきたから。まあ、つきあいですわな。
でも普段から福祉に興味がある(という風に言ってるが実際そうではなくて【社会の多様性】に興味がある)んで、このイベントは楽しまなくては、と喜び勇んで参加したのです。
開会式、審査員の紹介、ゲームの説明等終わり、いよいよ高齢者疑似体験の装具をつけることに。カメラを持っていったんだが、その姿を撮る時間がなかった、だって装着したら不自由でカメラどころではないもの。惜しいなー。

これが高齢者疑似体験装具だ!

・白内障ゴーグル
これを着けると重度の白内障を体験できる。
黄色いモヤがかかってほとんど何も見えない。冬に固まった蜂蜜の中にいる感じ。
・ゼッケン
町を歩く時、何やってんだ?こいつ、と思われないよう、「高齢者体験」と書いてあるゼッケンを着ける。
・足首のウェイト
両足にウェイトを着ける。左右のバランスが悪いよう重さを変えてある。
高齢者は足が上がらずすり足になることを体験。
・膝のサポーター
膝を固定するために頑丈なサポーターをつける、片足だけだが、膝を曲げづらくなる。
・肘のサポーター
これは左右両方、関節が曲げづらい。
・手首のウェイト
ここまでする!毎日やったら大リーグボール投げれるようになるよ。それぐらい不便。
・ゴム手袋
両手に二重にはめる
・指固定
人差し指と中指、薬指と小指をそれぞれ固定して指三本にする。指先が器用に動かない高齢者を体験。
・杖
私の背丈にあう杖が無く、不便この上ない。本当に高齢者が使いやすい物ってあんまりないのではないかと思う、あっても値段が高かったりする。

カワブラ(河原町ぶらぶら)

ペアのお相手は夫婦連れで来られていた奥さんの方、Mさん。頑張りましょうね。目が全く見えないので地下街からエスカレーターで地上に上がるのも大変。連休の日曜日だけあって河原町の歩道は人で一杯。
我々の姿は結構人目を引く。でも恥ずかしいと言うよりは「それどころじゃない、動きにくいんだよ」といいたくなる感じ。

自動販売機に挑戦

このイベントは前もって渡された用紙に書かれた指令を遂行し、感想を書かなければばならない。第一の指令は自動販売機で相手が欲しいジュースをお互い買ってあげること。これが大変!
まず杖がじゃま。歩くのには欠かせない杖も小銭を扱ったりするときにはどうしようもなく邪魔になってくる。そして小銭を出す、目が悪いと100円玉と50円玉の区別がつきにくいのです。いざ買おうと思ってボタンを探すが、ライトが点いていたらいいが点いていないと何処を押していいか分からない。ストレートティとミルクティ、レモンティの違いなんて分からない。年寄りが買う物を間違うのも分かる気がする。缶の受取口は黒い色が多いが、それは見にくい。お釣り口なんか取り出せない。

指先が不自由なんでコインを落とすわ、それを取ろうと膝を曲げるのが辛いは、ええこと無し。飲み終わって缶を捨てようと思ったがゴミ箱がない。これはバリアフリー以前の問題(笑)

休憩のために飲むジュースも余計疲れるものに。

ゲーセンでUFOキャッチャー

以下続かず。何をしたのか忘れてしまいました。それもそのハズ、体験してから4年が経った2004年にようやくアップしたのですから。ごめりんこ。

2004/07/27更新