‘芸能生活’ カテゴリーのアーカイブ

河内音頭の歴史

2006年7月19日 水曜日

7月13日に大阪経済法科大学の「河内学第13回講義 河内音頭の特色」を聴講した。河内音頭については2週連続講座でその前週にも「河内音頭の歴史的変遷」があったのだが、それは寝坊して行けなかった。

講師は音頭研究の第一人者と言われる村井市郎氏。初めて氏の話を聞いたのだが、河内音頭の歴史的変遷を自ら節を実演して説明してくれる。その中には「もう現在ではだれもやっていない節ですが・・」という貴重なものもあり、明治から現在までの節の変遷がざっと理解できた。芸能史研究において、実演できる研究者は非常に強い。

おもしろかったのは、河内音頭は歌詞や節が決まっておらず、基本のリズムがスイング調であることと囃子の旋律が河内音頭風であれば、もはやそれが河内音頭なのだということ。つまり、歌いたい言葉の合間に音頭取りが「ヨホホイホイ」とかけ声をかけ、囃子が「アイヤコラセードッコイセー」「ソーラヨーイトコサーサーノーヨイヤサーッサー」と切り落としさえすれば河内音頭が成立する。すげーフリースタイルじゃん!

ちなみにいただいた村井先生の名刺の肩書きはなんかすごかった。

江州音頭

2006年7月3日 月曜日

今年も盆踊りの季節がやってきた。7月2日は門真市南部市民センターに「第11回 桜川唯丸連合会 リハーサル交流音頭大会」を見に行った。13時から17時までだったが、それはもう気持ちいい休日の昼寝を満喫していたので会場に着いたのは16時過ぎ、音頭取りあと3人を残すところ。

ちょうど1か月前、6月3日に大阪城公園で開催された「2006大阪総おどり」も買い物のついでにのぞいたのだが、ほとんどが河内音頭で江州音頭は1人のみで聞き逃してしまった。江州音頭は河内音頭よりも古い音頭で、だからこそ新しく、私は好きだ。

河内音頭は昭和中後期にエレキギターやシンセサイザーなどを取り入れて改良され、それゆえ私のような素人には演歌浪曲と同じように聞こえて古くさい印象がある。現在30歳の人間にとって、昭和後期のそれは古くさく、昭和初期のものは同時代で経験していないだけに新鮮に聞こえるという仕組みだ。江州音頭は祭文の詞章が残っていたり、囃子も修験者のような錫杖を使ったりと隔世の芸能で、太鼓の単調なリズムとそれに合わせ、ときにははずしていく音頭取りのうねり声に体をゆだねるのは良質なトランスの味わいだ。

桜川唯丸は名盤『ウランバン』を出している江州音頭の第一人者だったがすでに引退し、2代目が活躍している。今日はその2代目が大トリで敷座、口上から般若心経、ケーケー尽くし、油絞り、悪魔除けと唯丸節を聞かせた。私は踊らず隅っこで聞いていただけだったが来た甲斐はあった。

今年は盆踊りの現場もいいが音源や資料に当たるのもいいなと思っている。求めているものと現実にズレが生じてきている。なんというかめくるめく初代唯丸曰く「SeXッッ(by疋田紗也)」的な音頭が聞きたい。長らく廃盤になっていた『ウランバン』は初代唯丸自身が一部をリマスタリングした『ウランバン・デラックス』(仮名)として8月に再発売される予定だから楽しみだ。