2006年7月12日 のアーカイブ

リヤカーマン・永瀬忠志さんの講演を聞く

2006年7月12日 水曜日
リヤカーマン アフリカを行く―歩いてアフリカ大陸横断11000キロの大冒険 リヤカーマン アフリカを行く―歩いてアフリカ大陸横断11000キロの大冒険
永瀬 忠志 勝又 進

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エル・おおさかで2005年植村直己冒険賞を受賞した永瀬忠志さんの講演を聴いた。タイトルは「さあ、今、第一歩を踏み出そう」、勤労青少年の日の一環としての講演会だ。

永瀬忠志(ながせ・ただし)さんは1956年島根県生まれ。1975年の日本徒歩縦断を皮切りに、1989年6月から翌年5月にかけてアフリカ大陸徒歩横断(サハラ砂漠含む、1万1100km)など、リヤカーを引いて世界を旅すること総距離が地球一周4万㎞を超える「リヤカーマン」である。

話を聞く前はひげを生やした旅人風のうさんくさいおっさんが出てくるのかと思っていたのだが、目の前に現れたのは公務員風の中年男性。とつとつとした自己紹介から話しはじめ、ときおり宙を見上げて言葉を選ぶさまは実直そのもの、存在がすでに奇跡的な人だった。

出発地に着くと食べたものを戻すほど恐怖にさいなまれる。言葉も分からない土地でこれから荷物を積んだリヤカーを引いて何千㎞と歩くのだから。しかし、先の見える旅はつまらない、とにかく一歩を踏み出す。旅の途中はとにかくつらくてやめたい一心だ。でも必ず助けてくれる人がいる。「もし何かあったら連絡してくれ」その一言に勇気づけられる。

教諭になったこともあったが、やっぱり旅をしたいと今は講演や執筆を主に自由業をしている。私が聞きたかったのは、まさにそこで職業と家庭をどうしているかということ。奥さんはもともと永瀬さんのさんだったそうだ。半年も家にいると「そろそろ旅に出たら」と後押ししてくれる、すばらしい。

第2部はインタビューコーナーで「今、若者に伝えたいこと」。インタビュアーが若者の就労対策をしている人で、ニートのような若者にメッセージをと永瀬さんに迫る。不安定で先の見えない人生を選んだ、この先どうなるか分からない、でもいいじゃないか自分なりにという永瀬さんに「若者を勇気づける一言」はかなり酷なのだが、言葉を選んで答えた。その言葉は印象に残っていない。彼はただ旅を語ることで他人を勇気づけることができるのだ。