2006年2月1日 のアーカイブ

古典芸能の客席

2006年2月1日 水曜日

昨日の続きだが、文楽はもちろん古典芸能全般で客席に若い女性が増えている。さすがにキャピキャピとした感じではなく落ち着いた30歳前後の方が多い。実に失礼な話だが、彼女らを見るたびに「負け犬」という単語が脳裏を横切る。2年前のベストセラー本、酒井順子の『負け犬の遠吠え』にこのような一節があった。「負け犬達の動向を見ていると、日本の伝統芸能、伝統文化にハマりゆく独身女性がいかに多いかが、理解できます」と。

以前は古典芸能をよく見に行っていたので私の周りには古典芸能好きの割合が高い。「負け犬」なる言葉が流行ったとき、同年代の女性は疑心暗鬼になった。「私は18歳から古典芸能を見ているから、30歳になって人生あきらめて古典に流れてきた人とは違う」「でも私は18歳から人生あきらめてたってこと?」 同書のテーマと古典芸能はほとんど関係なかったのだが、敏感に反応するオトメごころ。客席の人生模様は舞台上よりも興味深い。