JR西日本の「奈良を歩こう」パンフレットを手に近鉄電車に乗車。奈良公園でレンタサイクルを借りる。有名建築ふかふか赤じゅうたんの奈良ホテルで休憩して、天理方面へGO! 奈良町から上ッ道(上街道)を南下、街道沿いに格子窓の民家が軒を連ねるのだが、その裏にはもう田園風景が広がっているから牧歌的だ。道すがら「美智子皇后、秋篠宮紀子妃殿下にも岩田帯を献納」とキャッチーな帯解寺に参詣、知らずにいったが安産祈願では有名なところらしい。ちょうど妊娠中の親戚に御利益ありそうなお札を贈ろうと頭を悩ませていたところだったのでさっそくお守りを求める。
カルトな見所を数件こなしたあと天理に到着。天理教本部に拝殿、かしわ手打ち畳に頭をこすりつけ、「あしきをはろうて」を見よう見まねで唱えながらその空間を満喫。横を見たら友だちが帽子も取らずにボケッとしており「信者さんに帽子取りなさいって怒られたらおもしろいから待ってた」とひねくれたことを言うので「文化装置としての宗教施設の意味を知るには郷に入りては郷に従えなんだよ」と意味不明に説教したら「お腹減った」。昼食は何となく天理彩華ラーメン。
天理参考館を観覧。「天理教を海外に広める人材を育てるためには言葉の習得だけではなく,現地の風俗・習慣もあわせて学ぶことが必要」といくぶんしたたかな帝国主義で収集された20世紀前半のアジア諸国の民俗資料が多量に展示されており、一宗教の付属博物館でこれほどおもしろいモノが見られるとは思わなかった。台湾についての民俗資料など、台北の順益台湾原住民博物館より見応えがあって、きっと日本の浮世絵が欧米の博物館に多く収蔵されているように、アジア諸国の文化資料は本国よりも旧宗主国などで眠っている例が多いのだろう。
天理商店街の稲天で一杯飲んで奈良に戻ることに。山側の道も行ってみたいと右にかじを取ったのが最後、山の中に迷い込んで登山道を自転車を押して上り、下りは一気呵成。喉が渇いた。
奈良町の「豆腐庵こんどう」で豆乳を飲む。天理市の近藤豆腐店が直営している豆腐料理店なのだが、店先で豆腐を販売している。ちょうど昼の部と夜の部の間の休憩時間に押しかけて持ち帰りメニューにないグラス豆乳を注文したのに、喫茶店よろしくおしぼりとお茶も用意してくれてゆっくりできた。「今までで一番おいしい」とは友だちの弁、「スゴイダイズ」をぶっちぎる甘くて濃厚な一杯。
奈良町から商店街をいろいろ見て回ったが奈良町資料館の「過去現在の街角比較」パネル展示が印象的。キャプションの論調が、“以前の奈良町独特の町家建築を行政は「古くさい、汚い」と言って積極的に建て替えさせ風景を一変させた、有志の努力によって数少ない町家が保存されたが行政はそれを観光に利用しているだけである”と恨み節爆発でこれが私設資料館のおもしろさだ。がんばってほしいとついつい出口でおみやげを買う。