村相撲の風景 DN32

鴻池新田会所で歴史講演会があったので参加した。秋季特別展「村相撲の風景」の一環としての講演会で、東大阪市に昭和後期まで残っていた弓ヶ濱部屋頭取の長男・山崎隆司氏による「ワシが知ってる村相撲」、大阪歴史博物館学芸員の飯田直樹氏の「大阪相撲の歴史」の2本立て。そう、相撲はスポーツではなくて芸能なんですよ、きみ。

TS350234.jpg山崎氏は自身の父親が勧進元として昭和49年大に阪場所を終えた大相撲の力士を迎えて頭取弓ヶ濱23代目の襲名披露興行を執り行った様子を語った。興行といえば地元の親分との関係によるのは当然だが、親分衆の名前入りのぼりを立てるのに行政からクレームがあり、なんとか習慣だからと説得して立てたなど、いかにも昭和中後期東大阪なエピソードで面白かった。山崎氏は工事会社経営だが、都市近郊農村における有力者が村の娯楽にどのようにかかわっていたかなど相撲を離れて、村落の歴史を考える上でも貴重な話だった。村相撲の伝統は現在、すでに途絶えている。

村芝居や村相撲など都市近郊農村における自前の娯楽・興行機能は、昭和後期までは映画館などに形を変えながらで脈々と受け継がれていた。子どものころを思い出してみれば、学研都市沿線にも何軒も映画館があったがみんななくなってしまった。果たして、娯楽を求める心というのは梅田、難波のような都心の盛り場だけで吸収できるのか、地方郊外における自前の娯楽・興行機能を復活させるニーズはあるのかと考えた。郊外都市にはショッピングセンターとパチンコとラブホがあればそれでこと足りていそうな感じが漂いつつも。

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