銭湯8浴槽周りで

ひとくちに浴室中央に湯船があるといっても、まるいのんやらひょうたん型、タイル張りやら石造りと様々。とくに大阪では浴槽周りに「かて」(階段状の腰掛けのようなもの)がついていて、そこに腰掛けて浴槽からお湯をくみながら体を洗う習慣があった。戦後、壁面にカランを設置するのが一般的になり、昭和40年代後半にシャワーが設置されはじめてからは「浴槽水でなくカランを使いましょう」キャンペーンを自治体の衛生部局が張ったところもあって、現在では浴槽周りで体を洗う習慣はなくなった。・・と思っていたがどっこい、大阪市南部のレトロな銭湯に夕方入りに行ったら、4人いた客がそれぞれ浴槽周りに腰掛けて体を洗っていた。シャワーは壁側にちゃんと付いているのにわざわざ湯船の湯をかい出して洗っている。「いつの時代やねん」と思わずつぶやきツッコミ。設備が革新されても身に付いた生活習慣は変わらない、習慣の力強さには畏怖の念すら感じるのだ。

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